ペプチドナイル(2018.4.24)-第41回フェブラリーS(GI)の勝ち馬-

ペプチドナイル 牡 鹿毛 2018.4.24生 浦河町・杵臼牧場生産 馬主・沼川 一彦氏 栗東・武 英智厩舎

ペプチドナイル(2018.4.24)の4代血統表
キングカメハメハ
鹿毛 2001.3.20
Kingmambo
鹿毛 1990.2.19
Mr. Prospector
鹿毛 1970.1.28
Raise a Native 1961.4.18
Gold Digger 1962.5.28
Miesque
鹿毛 1984.3.14
Nureyev 1977.5.2
Pasadoble 1979.4.1
マンファス
黒鹿毛 1991.2.23
ラストタイクーン
黒鹿毛 1983.5.9
トライマイベスト 1975.4.28
Mill Princess 1977.5.21
Pilot Bird
鹿毛 1983.2.9
Blakeney 1966.3.28
The Dancer 1977.3.31
クイーンオリーブ
青鹿毛 2008.3.21
マンハッタンカフェ
青鹿毛 1998.3.5
サンデーサイレンス
青鹿毛 1986.3.25
Halo 1969.2.7
Wishing Well 1975.4.12
サトルチェンジ
黒鹿毛 1988.4.2
Law Society 1982.2.16
Santa Luciana 1973.4.4
オリーブブランチ
鹿毛 2002.3.14
Machiavellian
黒鹿毛 1987.1.31
Mr. Prospector 1970.1.28
Coup de Folie 1982.4.2
ソプラニーノ
栗毛 1997.3.9
Theatrical
黒鹿毛 1982.3.13
My Darling One
栗毛 1981.3.1

<5代血統表内のクロス:Mr. Prospector3×4、Nureyev4×5、Halo4×5(母方)、Northern Dancer5×5(父方)>

ペプチドナイル(2018.4.24)の血統の簡易まとめ
母父 祖母父 曾祖母父
キングカメハメハ
(Mr. Prospector系)
マンハッタンカフェ
(サンデーサイレンス系)
Machiavellian
(Mr. Prospector系)
Theatrical
(Nureyev系)
牝系 母の何番仔?
半弟ハセドン
(No. 16)
3番仔
(3連産目)

*

2024年の第41回フェブラリーS(GI。東京ダート1600m)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 通過
順位
上り
3F
馬体重
[増減]
調教師
1 9 ペプチドナイル 牡6 58 藤岡 佑介 1:35.7 4-4 37.5 528
[-6]
武 英智 11
2 7 ガイアフォース 牡5 58 長岡 禎仁 1:35.9 1 1/4 8-8 37.2 494
[-6]
杉山 晴紀 5
3 8 セキフウ 牡5 58 武 豊 1:35.9 クビ 14-14 36.4 490
[-9]
武 幸四郎 13
4 10 タガノビューティー 牡7 58 石橋 脩 1:35.9 ハナ 11-9 37.0 520
[0]
西園 正都 7
5 11 キングズソード 牡5 58 岩田 望来 1:36.0 1/2 11-12 37.0 520
[+10]
寺島 良 4
2024年の第41回フェブラリーS(GI。東京ダート1600m)のラップタイム
1F毎の
ラップ
12.0 – 10.8 – 11.1 – 11.7 – 12.3 – 12.5 – 12.4 – 12.9
ラップの
累計タイム
12.0 – 22.8 – 33.9 – 45.6 – 57.9 – 1:10.4 – 1:22.8 – 1:35.7
上り 4F 50.1 – 3F 37.8

東京ダート1600m、晴の良馬場、16頭立て。

毎年JRA・GIの開幕戦となる砂の果てのフェブラリー。おっと、これでは山本弘さんのSF小説のタイトルのよう。それは「時の果てのフェブラリー」ですがな。という訳で2024年の第41回フェブラリーSを制したのは戦前11番人気だったペプチドナイル。勝ちっぷりを見れば11番人気馬のアップセットではありませんでした。592kgの巨漢を揺らしたドンフランキー(2019.2.15)が逃げて作り出したペースは入りの600m33秒9、1000m通過が57秒9というハイラップ。この1000m通過はGI昇格後の良馬場発表のフェブラリーSでは2006年にカネヒキリ(2002.2.26)が制した第23回の57秒4、2000年にウイングアロー(1995.3.25)が制した第17回の57秒7に続く3番目のハイペース。そんな速い流れを先行4番手から進めたペプチドナイルと藤岡佑介騎手、東京ダートの直線501.6mを馬場中央外側から早めに先頭に立つと差し追い込み勢の追撃を振り切るようにして伸び、ガイアフォース(2019.2.21)、セキフウ(2019.4.17)、タガノビューティー(2017.3.16)のタイム差なしの2着争いを尻目に1と4分の1馬身抜け出したところが決勝点。ペプチドナイル、自身初の重賞制覇を6歳にしてGI初挑戦となったフェブラリーSで決めてみせました。

ペプチドナイルと共に殊勲を立てた藤岡騎手はケイアイノーテック(2015.4.7)で制した2018年のNHKマイルカップ(GI)以来6年ぶりのGI勝利。管理される武英智調教師は2018年の開業以来7年目の嬉しいGI初制覇。馬主の沼川一彦氏も2001年の所有馬初出走以降、初めてのGI優勝。そして生産の杵臼牧場はテイエムオペラオー(1996.3.13)による2001年の天皇賞・春(GI)以来23年ぶりのGI勝利と相成りました。皆様、おめでとうございました(^^)

ペプチドナイルはフェブラリーSの戦前までレースで走った最短距離が1700mでしたが、今回のフェブラリーSの勝ちっぷりから「1600mが1番強いのでは」と思わせる内容でした。後付けでしかお伝えできないのが「所詮は」で恐縮ですけれど、ペプチドナイルは半弟ハセドン(2019.4.23)が東京ダート1600mの青竜S(OP)の勝ち馬、芝ダートの違いはありますが高祖母My Darling Oneの仔に東京芝1600mの安田記念(GI)の勝ち馬ハートレイク(1991.4.22)がいます。そしてまた父キングカメハメハは東京芝1600mのNHKマイルカップを当時のレースレコード1分32秒5で制しています。ペプチドナイル、左回りのマイル戦で良さを見せる血筋であったというところでしょうか。なお、ペプチドナイルは戦前まで東京ダート[1-1-0-1]でしたがいずれも2100m戦であり、東京ダートの初出走となった2022年の横浜S2着時の勝ち馬がウシュバテソーロ(2017.3.4)でした。

今回のフェブラリーSが20戦目であったペプチドナイル。6歳でもまだまだ伸び代を感じさせる走りでした。「全日本的なダート競走の体系整備」により、上半期の国内のダート路線における古馬ジーワンも川崎記念(JpnI)、かしわ記念(JpnI)、さきたま杯(JpnI)、帝王賞(JpnI)が6月までに控えています。もちろん国内だけではなく国外にもターゲットとなるレースはあるでしょう。「冠名+ナイル川より。大きくて雄大で世界の名馬になってほしい」という馬名意味に負けない存在になってくれることを期待したいペプチドナイル。さらなる勝利の積み重ねを楽しみにしたいと思います。

 

では、以上雪の家(ゆきのや)でした。これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。

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